灯台放送ファン アーカイブ

2008 年 3 月 17 日

(1)犬吠埼へのアクセス

Filed under: 犬吠埼灯台訪問記 — nobue @ 11:38 PM

以前訪れた南房総と違い、犬吠崎はクルマを使わなくても簡単に訪問することができそうだったので、4月のよく晴れたある日、早起きして電車に乗って出かけてみました。総武本線/成田線の終点の銚子駅まではJR、そこから銚子電鉄に乗り換えて犬吠駅で降りるという単純なルートです。

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銚子駅に着いたのが午前8時過ぎ。(早っ!)。どこで銚電に乗り換えるのかな・・・?と見渡すと驚いたことにJRのホームの中に銚電銚子駅がありました。駅といっても駅員がいる様子も無く、切符は電車に乗ってから買うというのどかなルールのようです。

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電車がまたレトロなつくりで、床は板張り。もちろん1両編成。学生時代に時々使っていた京都の叡山電車(京福電鉄)を思い出してしまいました。とにかく車内で「弧廻(こまわり)手形」という切符を購入。銚子⇔犬吠の単純往復と同じ値段で銚電が1日乗り放題になる上、「ぬれ煎1枚進呈」など愉快な特典も付いています。

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犬吠駅から灯台までは徒歩で10分ほどの距離ですが、途中から太平洋が見えてきます。4月のうららかな日和の日だったのですが、波は非常に高く、5m以上の波が荒磯に打ち寄せていました。これでもし灯台が無かったら、座礁する船は数え切れないだろうなという感慨を抱いてしまいます。

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灯台が近くなるとまず目に入ってくるのは巨大なディファレンシャルGPSのアンテナです。(右のやつ)周波数295kHZ、出力75Wで、衛星からのGPS信号を補正した高精度の位置情報と気象情報を発信しているそうです。

2008 年 3 月 16 日

(2)犬吠埼灯台にて

Filed under: 犬吠埼灯台訪問記 — nobue @ 11:40 PM

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灯台の内部は少々狭く、九十九里浜にちなんだらしい99段の階段を登るようになっています。20段ごとくらいに写真のようなメッセージが出現してくるのがご愛嬌です。

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頂上(というのかな)からの眺めは圧巻。太平洋の荒波が砕ける様子がよくわかります。左は隣接するレーマークビーコンの写真ですが、波のほうが印象的ですね。

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犬吠埼には有名な霧笛がありましたが、つい先日、3月31日付で廃止されてしまいました。98年もの歴史を誇る霧笛(霧信号所)でしたが、その役目を電波に譲ったようです。写真の手前の建物が旧霧笛舎です。

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また、犬吠埼灯台は、全国で15ヶ所ある参観灯台(内部を見学できる灯台)のひとつで、資料館も充実しています。初代の第1等閃光レンズの展示をはじめ、ヴェルニー、ブラントンに始まる日本の灯台の歴史を詳しく学ぶことができます。

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もう1つの見ものは「霧鐘」。用途は霧笛と同じですが、鐘をゴーンと鳴らして警報を発していたそうです。(風情がありますねー)。写真の霧鐘は明治10年に尻屋埼灯台に設置され、その後昭和12年まで北海道の葛登支岬灯台で使用されていたものだそうです。

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最後の写真はお約束の?中波送信アンテナ。灯台とレーマークビーコンの間に張られたロングワイヤが「こちらは いぬぼう」の船舶気象通報を送信しているアンテナのようです。

2008 年 3 月 15 日

(3)地球の丸く見える丘と灯台キャベツ

Filed under: 犬吠埼灯台訪問記 — nobue @ 11:41 PM

銚電犬吠駅から灯台と反対方向に少し歩くと、愛宕山という小高い丘があり、『地球の丸く見える
丘展望館』という施設が建っています。

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その名の通り、たしかに眺めは抜群です。犬吠埼灯台の上からの眺めも素晴らしかったとはいえ、
西の方向は愛宕山がさえぎっていたわけですが、ここからは正味360度、周囲を見渡すことができ、しかもそのほとんどが海、という、突出した半島ならではの風景を満喫できます。

写真は、灯台からは見えなかった屏風ヶ浦方面。風力発電施設がたくさん見えるのが印象的です。

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ここ愛宕山には、かつて有名な電波研究所があったところなのですが、今は廃止されてしまい、
周辺にNICT(独立行政法人情報通信研究機構)の「犬吠テストフィールド」に立てられた
アンテナ群が当時の面影を留めているだけのようです。

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この丘の周辺はキャベツの産地のようで、一面、見渡すばかりのキャベツ畑です。ちょうど収穫の
時期だったようで、出荷直前の「灯台印キャベツ」を見ることができました。

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最後の写真はオマケ。銚子名物イワシカレーとサバカレーです。自宅に戻って早速食してみましたが、味のほうは、なんというか、ノーコメントであります(笑)。かつてはサバカレーパンというのも
あったようなのですが、今はもう作っていないとのこと。昔サバカレーパンを売っていたという
信田缶詰直営の「Sardin Factory」で昼食をとりましたが、パンは無かったものの、「いわし蒲焼丼(500円)」と「さんまでまんま(\530)」は、掛け値なしに美味でした。

2008 年 3 月 14 日

洋上管制:2932kHz

Filed under: 中短波で聞く海外放送 — nobue @ 11:43 PM

これはラジオ放送とは言わないと思いますし、さらには海外放送とは全く違いますが、そのうちカテゴリー分けますのでとりあえずここへ。

主として太平洋上を飛んでいる国際線の飛行機と、東京の管制センター(Tokyo Radio)との交信を聞くことができます。上記の周波数のほかHF帯のいくつかの周波数が使用されていますが、例によってウチのアンテナが中短波専用のため、専らこの周波数で聞いています。(夜間に限られますが)

「灯台放送」とはずいぶん離れた話題かもしれませんが、航空管制は、沖行く船ならぬ、空行く飛行機を相手にした、いわば現代の灯台みたいなものじゃないでしょうか。(こじつけか・・・・笑)

航空管制は、特に着陸時の進入管制などには緊迫感を伴いますが、洋上管制は秒単位でコントロールする必要が無いためか、ややのんびりとした会話が聞こえてきます。

詳しくはこちらのサイトなどを参照のこと ↓
http://www.kobiwa.net/atc/rdo.shtml

こんな感じで聞こえます。洋上管制サンプル(約1MB)

『プー・ポー』と聞こえるのが、いわゆるセルコールチェック。飛行機の1機ごとに付与された4文字のアルファベット(レジ番号とは違います)を使って、飛行機を識別して呼び出すための仕掛けです。

最初に交信しているのが「ジャイアント628便」ですが、ジャイアントとは、カーゴ専門のアトラス航空のこと。なぜジャイアントなのかというと、下記の画像をご覧いただくとわかります。(アトラス航空のページから勝手に持ってきています)
尾翼のマークが、『地球を支えるアトラス』(=巨人)になっていますね。ただ、パっと見ただけだとコンチネンタル航空のマークにも似てるかも。
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2008 年 3 月 11 日

漁業無線その後

Filed under: 漁業無線放送 — nobue @ 11:43 PM

毎日狙って聞いていたわけでもないのですが、その後、下記の局が受信できました。

1702kHz 18:01頃、20:01頃 宮津漁業(京都府)
1722kHz 20:38頃 油津漁業(宮崎県)
1728kHz 10:01頃 三崎漁業(神奈川県)
1782kHz 20:44頃 仙崎漁業(山口県)
1782kHz 25:12頃 浜田漁業(島根県)
2204kHz 25:01頃 八丈漁業
2235kHz 18:01頃 宮城漁業
2262kHz 18:01頃 千葉県漁業

いずれも内容が鮮明に聞き取れたもののみです。放送時間はどれも5分前後と短いですが、油津漁業については延々と漁船の呼び出しが続き、20分以上放送していました。
こうしてみると、以前ご紹介した、1993年頃の『漁業無線全国通信時間表』というのは、周波数だけでなく、時間帯も合っていることが多いようです。(15年間スケジュール変更無し!?)

灯台放送も「日本全国めぐり」の気分が味わえますが、漁業無線のほうは生の音声だけに、より臨場感がありますね。

2008 年 3 月 10 日

DE1121というラジオ

Filed under: 受信に適したラジオ — nobue @ 11:44 PM

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別の記事で書いた「DE1103というラジオ」でご紹介したラジオと同じメーカーのラジオですが、このラジオには、ちょっと他のラジオでは味わえない面白さがあります。

まずは、何と言っても『MP3ラジカセ』であること。MP3部分は、画像のように取り外しも可能で、(お好みですが)MP3プレーヤーとしても単独使用が可能になっています。

次に面白いのがPCとの親和性。このMP3プレーヤー部、USBケーブルを使ってPCと接続することができます。録音したファイルのやりとりが主な用途ですが、FREQ.TXTという、制御ファイルを自由にいじることができるのです。このファイルを編集することで、周波数への見出し(例えば810kHzであればAFNとか)を簡単に設定することができ、それを画面に表示させることもできるのです。

DE1121には、中国語版と英語版があり、FREQ.TXTも英語版であれば英数字のみでの記述になりますが、中国語版のほうでは漢字も使えます。(ただし、簡体字:GB2312などで記述する必要があります)

日本の中波民放一覧(5kw以上のもののみ)を簡体字で登録したFREQ.TXTを作成してみましたので、よろしければお使い下さい。⇒対象を保存してください
↓ 日本の漢字と微妙に違っているのもちょっと味があります。
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MWの周波数範囲ですが、9kHzモードでは1620kHzまで、10kHzモードだと1710kHzまでになりますので、灯台放送を聞くには10kHzモードに設定しておく必要があります。SONYのicf-m260と同じですね。ただしm-260と違って、どちらのモードでも1kHz単位での調整が可能です。

・・・このように、大変面白いラジオで、ラバーコーティングされたボディの手触りも良く、画面もわかりやすくて使いやすいです。DE1103のように、チューニングダイヤルがボリュームを兼用しているなんてこともありません。

ただ、DE1103と比較しますと性能面ではかなり見劣りがするのも事実です。総じてDE1103よりは感度が悪く、特にFMでは圧倒的に差が出ます。また、選択度もかなり甘いようです。MWではSSBが効きませんし、そもそも1711kHz~3MHzの間が受信範囲外です。外部アンテナ端子があるのですが、FMとSWについては問題ないものの、MWの場合はどうもうまく機能しません。内蔵バーアンテナもそのまま生きているようです。
また、9kHz/10kHzステップの切替はFREQ.TXTの編集でしかできないので、頻繁に切り替えたい方にはオススメできません。さらに、放送の録音がワンタッチでできるのは良いのですが、録音中は周波数の変更ができません。

・・・とまあ、山のような課題もあるラジオではあるのですが、音良し、デザイン良し。感度も、DE1103よりは劣るとはいえ充分高いレベルで、私はずいぶん気に入っています。やや強めの局の放送を「楽しんで聴く」には最適なラジオではないでしょうか。

以前、クック諸島というところにこのラジオを持って行ったことがあるのですが、トンガやタヒチなどの南太平洋の各局だけでなく、ブラジルや北米の中波放送も楽しむことができました。そのときの簡単な記録がこちらです。⇒南の島で聞くラジオ

2008 年 3 月 9 日

パプアニューギニアの放送 Radio West New Britain 3325kHz

Filed under: 中短波で聞く海外放送 — nobue @ 11:45 PM

papua.jpgパプアニューギニアというのは、イマイチ、なじみのない国なのですが、太平洋戦争当時は激戦地帯だったそうです。

それはともかく、3MHz帯では、この国の国内放送が色々と受信できます。中でも日々安定して聞こえているのが3235kHzのRadio West New Britain。公用語は英語だそうですが、ちょっと英語には聞こえない(ピジン英語というやつかな?)言語で放送しています。

実際の放送はこんな感じです。(mp3:1.4MB)

毎日23時(日本時間)で放送終了しているようなのですが、終了直前のアナウンスとIS(Papua NewGuineaの国歌のようです)を録音してみました。なんだかNHKの終了アナウンスと君が代のようです。

普段は音楽番組が多いようですが、ドキュメンタリーあり、ラジオ劇ありと多彩です。

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